こんにちは!けみかです!
前回、WealthNaviというロボアドバイザーについてご紹介いたしました。
この記事のなかで、ちょっとだけ複利に関するシミュレーションをしました。
つまり、「月5万円の積立で、年利5%で運用すると、30年後には4161万円になる」という部分ですが、前回は特に詳しい説明をせずにこの結果だけを記載しました。
しかし、私がもともと理系の人間だからというのもあるのかもしれませんが(笑)、途中の過程(計算式)を示さずに結果だけ受けれ入れろというのもなんかモヤモヤするので、今回はこれに関してちょっと掘り下げて説明したいと思います。
なお、以下の説明で用いている「〇年目」は「運用を始めたその日から〇年目」を定義とします。
つまり、
・1年目は運用を始めた直後なのでまだ利子はつかない
・2年目に初めて利子がつく
・30年間の間に利子がつく回数は29回
ということを念頭に入れて読み進めていただければ幸いです。
単利と複利
具体的な説明に入る前に、金利の種類について確認しておきましょう。
単利
単利とは、元本に対してのみ利子がつくタイプの金利です。
例えば、100万円を年利5%(単利)で運用した場合、毎年100万円×0.05 = 5万円ずつ資産が増えていくことになります。
詳しく見ると、以下のようになります。
1年目:1,000,000円(まだ利子はつきません)
2年目:1,000,000×(1+0.05) = 1,050,000円
3年目:1,000,000×(1+0.05×2) = 1,100,000円
4年目:1,000,000×(1+0.05×3) = 1,150,000円
30年目:1,000,000×(1+0.05×29) = 2,450,000円
30年運用すると、利益は2,450,000 – 1,000,000 = 1,450,000円となります。
「145万円も増えててすごい!!」と思った方はこれからゆっくり勉強していきましょう。笑
【単利の場合の一般式】
上の例からも明らかなように、元本a円を年利p%(単利)で運用した場合のn年目の資産総額xは、x = a(1+0.01(n-1)p) と表せます。
複利
一方で、複利というのは元本だけでなく、利子にも更に利子がつくタイプの金利です。
今度は、100万円を年利5%(複利)で運用した場合の資産総額を見てみましょう。
1年目:1,000,000円(まだ利子はつきません)
2年目:1,000,000×(1+0.05) = 1,050,000円
3年目:1,050,000×(1+0.05) (= 1,000,000×(1+0.05)2 ) = 1,102,500円
4年目:1,102,500×(1+0.05) (= 1,000,000×(1+0.05)3 ) = 1,157,625円
30年目:1,000,000×(1+0.05)29 = 4,116,136円
30年運用すると、利益は4,116,136 – 1,000,000 = 3,116,136円となります。単利の場合と比べて利益にだいぶ差がついてしまいました。これが俗に複利の力と呼ばれるものです。
【複利の場合の一般式】
これも上の例から明らかなように、元本a円を年利p%(複利)でn年間運用した場合の資産総額xは、x = a(1+0.01p)n-1と表せます。
複利の力
さて、ここでもう少し細かく単利と複利の比較をしてみましょう。
元本と年利が同一で、複利か単利かのみが異なる場合、それぞれの資産総額の差(Δx)は以下のようになります。
なお、見やすくするためにq=0.01p、m=n-1と置きます。
(HTMLでの数式の書き方が分からないので、別途Wordで作ったものを貼り付けますm(_ _)m)

(1+q)mの展開には二項定理の知識が必要ですが、分からない方は流しちゃってください。
つまり、運用の年数nが増えるほど複利の場合の利益が大きくなっていくことが分かりますね。
この複利の力が、長期投資を行うメリットの一つとなっています。
ここで、この差分Δxが年数nに応じてどれだけ増えていくかをまとめると以下のようになります。

年数が長くなるに応じて、利益の上昇する具合もまた上昇していることが、視覚的にもお分かりいただけたかと思います。
ちょっと休憩
少し長くなってしまったので、今回はここまでにしましょう。
今回は、最初に預けた元本のみを運用するパターンの計算法を紹介しました。次回は、毎月定額を積み立てた場合の計算について紹介し、最終的には冒頭で示した「月5万円の積立で、年利5%で運用すると、30年目の資産総額は4161万円になる」が正しいことを導きます。
ではでは~。
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